事例詳細
Case 98
client :自治体・建設コンサルタント 様
災害復旧の最前線を襲う「情報錯綜」と「差し戻し」
地震や台風などの大規模災害発生時、建設コンサルタントには一刻を争う「被災箇所調査」と、復旧予算獲得のための「災害査定資料」の作成が求められます。しかし、極限状態の現場では、従来の調査手法による限界が露呈していました。
1. 応援職員への指示不足と、再調査のリスク
他支店や協力会社へ応援を依頼する際、土地勘やルールの共有が間に合いません。臨時IDの発行も間に合わず、結果として「情報の不揃い」や「場所特定不能」による危険な被災地への再調査(撮り直し)が多発していました。
2. 数千枚の写真整理による「内業パンク」
道路や河川の崩落箇所ごとに撮影される膨大な写真。事務所に戻り、記憶を頼りに「どの場所の、どの損傷か」を仕分ける作業は、早期復旧に向け、深夜に及ぶ激務の元凶となっていました。
3. 現場での「新旧比較」の困難さ
被災前の状況を確認するには、雨や泥の中で重い図面を広げるしかありません。過去のデータや図面を見ながらの正確な被災状況の把握に多大な時間を要していました。
4. 伝わらない資料と「差し戻し」の恐怖
写真だけでは崩落の規模が伝わりにくく、後からの赤字加工や様式への転記に膨大な工数がかかります。説明不足な資料は、災害査定での「差し戻し」や「予算減額」のリスクに直結していました。
「REPORT&SHARE」が実現する、現場と事務所を繋ぐリアルタイム・デジタル調査
災害復旧の現場で求められるのは、高度なITスキルではなく「誰がどこにいても、直感的に同じ精度で記録できる仕組み」です。「REPORT&SHARE」は、以下の3つのコア機能で、被災地調査のあり方を劇的に変えました。
1. ミッション機能による「一斉調査・指示」の標準化
応援に駆けつけた他支店の職員や協力会社に対し、アプリのインストールや複雑な設定は不要です。「ゲストURL」を共有するだけで、特定の調査地点(ミッション)が地図上に展開されます。調査員は地図上のピンを目指して撮影するだけで、必要な箇所を漏れなく記録できるようになり、管理者による権限設定(投稿のみ許可など)も可能なため、セキュリティも担保されます。
2. 「入力フォームの標準化」で現場判断を定量データへ
「崩落の規模」「亀裂の有無」「緊急度」などを、あらかじめ「選択式のボタン」や「必須項目」として設定できます。これにより、撮影者によるコメントのばらつきや記載漏れを防ぎ、写真への書き込みに頼らずとも、「誰が見ても状況が分かる構造化されたデータ」として現場の一次情報を収集できます。
3. 「背景地図(タイル)切り替え」による新旧比較の即時実行
「レイヤー設定」を活用し、被災前の図面や古い航空写真を現在のGPS位置に重ね合わせて表示(タイルデータの登録)。泥濘や土砂に覆われた現場でも、「元々ここに何があったか」をタブレット上で透過比較しながら撮影できます。これにより、査定に不可欠な「被災前後の対比」の精度が飛躍的に向上しました。
4. クラウド一元管理による「内業の同時並行化」
現場で送信されたデータは、位置情報・入力属性・写真と共に即座にクラウドへ同期されます。現場が調査を続けている間に、事務所のスタッフはリアルタイムで届くデータをCSVで出力し、Excelマクロ等で帳票化を開始。現場と事務所のタイムラグをゼロに近づけました。
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