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事例詳細

Case 91

富山地方鉄道に、列車接近検知アプリ「トレりん」を本格導入
鉄道保線業務の安全確保とDXを推進

client :富山地方鉄道 様

Problem
課題

《山間部における保線作業の安全確保と目視の限界》

富山地方鉄道の保線業務の現場には、以下の課題がありました。

山間部での安全確保の困難性:
路線には起伏の豊かな山間部が多く含まれます。
これらの場所では、カーブが多く、目視による列車接近の検知に限界があり、作業員の安全確保が重大な課題となっていました。

騒音下での通知の不確実性:
保線作業は重機などの騒音下で行われることが多く、列車の接近を知らせる警笛や口頭での伝達が作業員に確実に届かないリスクがありました。

システムの安定稼働への懸念:
山間部の厳しい電波状況や衛星測位システム(GPS)の精度が、導入を検討するシステムにとって安定稼働のボトルネックとなっていました。

これらの課題は、作業員の生命に関わるリスクであり、鉄道運行の安定性を脅かす要因となっておりました。

悩む男性のイラスト

offer
提供

《山間部での安定稼働実証と現場に根差した運用研修》
保線業務の安全確保に特化して開発した列車接近検知アプリ「トレりん」を提供し、その導入に際しては、単なるシステム提供に留まらない、現場に根差した徹底した運用定着支援を行いました。

1. システム機能の提供

GPSによる高精度な位置情報取得:
山間部での厳しい環境下において、GPSを活用することで、作業員と列車の位置情報を高い精度で取得・把握できるように設計。
試験活用を通じて、安定性と精度を確認しました。

「体感通知」機能の搭載:
スマートウォッチからの振動による「体感通知」を実装。
騒音下や集中作業中でも、振動によって直感的に列車の接近に気づける仕組みを提供し、現場作業員からも高い評価を得ました。

2. 導入後の現地研修の実施
本格導入に際し、富山地方鉄道が開催した担当社員・技術者を対象とした社内実用研修において、リアルグローブからはアプリ操作指導を実施しました。

《研修内容と目的》
保線作業における安全の再認識とシステム運用の定着
「トレりん」の具体的な操作方法と緊急時の対応手順を確認するとともに、安全第一の基本原則を改めて共有しました。
システムの機能を最大限に活用し、作業手順の標準化と安全意識の定着を目指しました。

現場からの直接的なフィードバック収集
当社の技術者が現地で作業を担当する社員の方々より直接ヒアリングを行い、実際の利用シーンで感じた操作性や機能に関する具体的な意見を収集。
現場のニーズに基づいた継続的なシステム改善を行うための貴重な情報を得ました。

result
結果

  • 作業員の安全意識向上と持続可能な安全体制の確立
    「トレりん」の本格導入と現地研修の実施により、富山地方鉄道の保線現場は以下のような効果を達成しました。

    1.安全性の確実な向上と広範囲での作業環境整備
    山間部を含むより広範囲の作業エリアで、目視に依存しない高い精度の列車接近通知が可能となりました。
    作業員は作業中の心理的な安心感が向上しました。

    2.システム運用の定着と手順の標準化
    現地研修を通じてシステム操作と安全原則が職場全体で共有され、システムの利用が作業手順として確実に定着しました。
    これにより、作業手順の標準化が進み、人によるバラツキのない均一な安全体制が構築されました。

    3.継続的な改善体制の確立
    研修時に収集した現場からの直接的なフィードバックにより、システムが実際の利用シーンに即して改善されるサイクルが確立。
    富山地方鉄道が目指すさらなる安全性向上に向けた、持続可能な協力体制が確立しました。



    リアルグローブは今後も富山地方鉄道と連携し、「トレりん」を通じて鉄道保線業務のDXを推進することで、鉄道という社会インフラの安全と安定運行に貢献してまいります。

    ▼「トレりん」の詳細はこちら
    https://torerin.realglobe.jp/
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