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事例詳細

Case 86

南海トラフと大規模火災のリスクに備える
令和7年度今治市総合防災訓練で「Hec-Eye」が実現したリアルタイム指揮統制

client :愛媛県今治市 様

Problem
課題

《広域災害リスク下における「情報の空白域」の解消》

愛媛県今治市は、大規模地震の発生が懸念される南海トラフ巨大地震への備えが喫緊の課題です。さらに、市域は本州と四国を結ぶ「しまなみ海道」の玄関口であり、災害時には四国の緊急輸送路の入口という重要な役割を担います。

この広域的なインフラと多数の島を抱える特性から、災害発生時には以下のような「情報共有の課題」が顕在化します。

● 広域・多拠点にわたる被害状況の早期把握の困難さ
● 現場が抱える「見えない、伝わらない」情報の格差
● 現場の状況をリアルタイムで共有し、迅速かつ的確な指揮命令を下す必要性

今治市は、これらの課題解決を通じて、地域防災計画に基づく防災体制の一層の充実強化と応急対策機能の向上を目指していました。

悩む男性のイラスト

offer
提供

ドローン映像を「戦術情報」に変える Hec-Eye
リアルグローブは、今治市の課題解決に貢献するため、2025年9月27日(土)、今治市が主催した「令和7年度今治市総合防災訓練」に遠隔情報共有システム「Hec-Eye」を提供し、訓練実施に協力しました。

「Hec-Eye」は、ドローンやスマートフォンで撮影した現場の映像、画像、GPS情報を、指揮本部及び関係機関へ低遅延かつ高画質でリアルタイム共有するシステムです。

訓練では地震や風水害による被害想定のもと、ドローンが撮影する現場の映像を「Hec-Eye」を通じて指揮本部に即座に共有。これにより、遠隔地の被害状況を、本部にいながらにして「現場の視点」で把握する実証を行いました。

《訓練の概要》
実施日時:令和7年9月27日(土曜日)午前9時00分~午前11時30分
場  所:上浦多々羅スポーツ公園

訓練の目的:
地震、風水害による災害を想定し、今治市地域防災計画及び水防計画に基づき、防災関係機関、地域住民が一体となって防災訓練を実施することにより、防災意識の高揚を図るとともに、防災体制の一層の充実強化、応急対策の機能向上を図り、安心・安全なまちづくりに役立てることを目的とします。

result
結果

  • リアルタイム指示出しと事後検証の効率化を実現
    訓練後の検証では、「Hec-Eye」が広域災害対応における情報共有と指揮統制の課題解決に大きく貢献することが確認されました。特に、情報共有の迅速性と操作性について、防災関係者から高い評価をいただきました。

    現場からの主な評価ポイント
    ● リアルタイムな指揮統制の実現
    「ドローンパイロットの位置、映像が1画面で確認でき、今まで見てきた共有システムより遅延が少ない。画質もしっかり現場の状況が確認でき、ドローンパイロットに具体的な指示が出せることが良好であった。」
    ● 事後検証・記録の格段な効率化
    「後からドローンの動画を確認する際も、映像とドローンの飛行位置が連動して確認でき、どこを撮影しているのか一目でわかるため、事後検証が容易になった。」

    今回の実証で得られた「Hec-Eye」へのご感想や、実運用を見据えた改善点・要望を活かし、システムの更なる機能向上に努めます。

    ※HecーEyeからの中継画像

    今後の展望:Hec-Eyeが拓く「デジタルツイン防災」の未来
    今回の今治市総合防災訓練で得られたHec-Eyeによるリアルタイム現場情報は、当社が開発中の3D都市モデル(PLATEAU)自動作成・更新システムと連携することで、その価値を最大化します。

    大規模災害時、Hec-Eyeが収集したドローン映像と高精度な位置情報を3D都市モデル上に統合することで、被害状況の自動マッピングと時系列での検証が可能になります。これにより、南海トラフ地震などのシミュレーション精度が向上し、将来的な避難ルートや緊急輸送路の最適化に貢献します。

    弊社は、現場の知見と最先端の3D技術で、「実践的なデジタルツイン防災」の社会実装を強力に推進してまいります。

    ▼遠隔情報共有システム「HecーEye」の詳細はこちら
    https://hec-eye.realglobe.jp/
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