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事例詳細

Case 65

発災後の情報収集と復興
  中山間部で1000件を超える災害情報収集を現場情報投稿システム「REPORT&SHARE(レポートアンドシェア)」導入の前後で比較

client :人口1万人以下の自治体 様

Problem
課題

中山間部の自治体において、発災時の人手不足の問題を解決したい。

地方の中山間部の自治体は、どこの自治体も過疎化と少子高齢化の問題に直面しており、自治体職員も日頃から人手不足の状態です。災害が発生すると、職員もその家族も被災している中での対応となるため、自治体職員だけで対応することが難しい状況です。
また、中山間部では高齢の方も多く、住民からの情報提供も芳しくありません。

悩む男性のイラスト

offer
提供

「被災状況」の現地調査は、自治体OBの方にご担当いただくことを提案。
タブレットに慣れていない高齢の方もいらっしゃいますので、現場情報投稿システム「REPORT&SHARE(レポートアンドシェア)」の設定を可能な限り簡単にしました。
操作を教える側も、覚える側も楽になり、使用する際の抵抗感が低くなります。

「REPORT&SHARE」のレポート機能に直接アクセスできるように設定
グループに分かれて調査するため、グループ毎に色分けを設定

〈現地での調査の流れ〉
・表示された画面で所属グループを選択してタップ
・カメラのマークで写真撮影
・現地でメモを入力、またはプルダウンで選ぶ(自治体毎に内容を設定可能)
・投稿する

result
結果

  • 自治体OBの活躍により、膨大な情報の整理・集約を圧倒的な効率化に成功!

    従来であれば「8か月以上」の時間が必要だった1,300件の被災情報を、情報の整理・集約を圧倒的に効率化することで、「3か月」という期間に短縮が可能になりました。
    この情報は、復興に携わる建設コンサルタント企業とも共有することで、早期に復興への着手ができました。


    被災状況の現地確認に自治体OBが「REPORT&SHARE」を活用

    現役の消防士、消防団等関係者は、損壊が確認されている現場復旧に人手が割かれています。そこで「被災状況」の現地調査は、自治体OBの方にご担当いただくことになりました。しかし、OBの方々にはご高齢の方もいらっしゃいます。「REPORT&SHARE」の設定を可能な限り簡単にすることで、操作を教える側も覚える側も楽になり、使用する際の抵抗感が低くなるようサポートしました。

    ここで、従来の調査方法について振り返ります。

    〈以前の現地調査の方法〉
    ・白地図に付箋を貼り位置情報を管理、付箋にメモを書く、デジカメで被災状況を写真撮影
    ・役所に戻ってから、1件1件データを手入力
    ・災害がおこった場所に事案番号を付ける
    ・プリントアウトした写真と事案番号を紐づける
    ・報告書を作成し、紙で保存
    ・地図と写真の位置関係をわかりやすくするため、白地図に撮影位置をペンで印つけ
    (写真1枚毎に印をつけた白地図の切り抜きを作成)
    ・住民への報告は別途作成

    ※白地図_イメージ画像



    かつてない被害に見舞われた現場で、1,300件に及ぶ情報収集を今までの方法でおこなった場合、以下のリスクが考えられます。

    ・危険な被災現場において、膨大な資料を持ち歩いて現場で調査 ⇒ 事故の危険性
    ・調査員が役所に戻り、報告書の作成が終わってから情報共有 ⇒ 時間のロス
    ・調査の重複や漏れの可能性
    ・メモを記載した付箋等を紛失する可能性
    ・被災現場の写真は類似することが多く、報告書作成時に間違える可能性

    上記リスクや災害対策本部の人手不足を解消するために「令和2年7月豪雨」においては、REPORT&SHAREを活用しました。

    活用にあたっては各自のスマホで「REPORT&SHARE」に直接アクセスし、グループに分かれ調査を行いました。

    現地での調査の流れは
    ・表示された画面で所属グループを選択してタップ
    ・カメラのマークで写真撮影
    ・現地でメモを入力、またはプルダウンで選ぶ(自治体毎に内容を設定できる)
    ・投稿する
    以上です。

    「REPORT&SHARE」を活用することで可能になるリスク回避

    ・現場に持っていくものはスマホ(またはタブレット)のみ。白地図や付箋は不要
    ・白地図に付箋で管理していた位置情報 ⇒ 投稿した段階で正確な場所を表示できる
    ・撮影したその場で投稿するため、写真の取扱いによる間違いや紛失を防止
    ・投稿した情報は、リアルタイムで災害対策本部をはじめ、システム利用者と共有できる
     (役場に戻る時間を短縮)
    ・リアルタイムで情報共有ができるため、他グループの行動もわかり、調査の重複や漏れが無い
    ・現場から戻ってからの1件1件の手入力の必要なし
     ⇒ 帳票作成の自動化
    ・確認したい情報の取り出しが容易(該当のピンをワンクリック)
     ⇒ 資料探す時間を短縮
    ・「REPORT&SHARE」に全ての情報が入っているため、タブレットやスマホ、PCで作業が完結
     (打ち合わせや現場の臨場はタブレット(PC)のみ)

    以上のことにより、1件にかかる時間が圧倒的に短縮できます。投稿された情報はリアルタイムで共有されますので、災害対策本部では随時確認が可能です。

    復興に必要な情報が瞬時に取り出せる「REPORT&SHARE」

    災害状況の現地調査は、災害査定に使用されます。これまではファイリングされた膨大な紙(報告書等)から、必要な情報を探し出す手間が必要でした。更に、使用する目的に合わせて、そこから報告書の作成を行います。
    「REPORT&SHARE」は投稿された情報が全て自動保存され、検索機能によって必要な情報が取り出しやすく、「目的に応じた形式」で報告書や帳票で出力が可能です。

    膨大な紙資料のペーパーレス化を実現

    更に、今までは紙での保存だったため、膨大なファイルの保管場所が必要でしたが、その場所も不要になり、ペーパーレス化も実現しました。

    これから想定される災害に向けて

    今後、南海トラフ巨大地震が予想され、豪雨災害も年々甚大化しています。災害が起こった際に住民の安心のためにも、災害対策本部を機能させるための人員確保や、いち早く復興に着手することが大切です。被災状況の整理・集約にかかる時間をいかに短縮できるかが大きな課題になります。
    また、土砂災害の復興に早期に着手することは、二次災害の防止に繋がります。まず生活の場から復興が始まりますので、山間部はどうしてもその後になってしまいがちです。しかし、豪雨災害が多発している現在、危険な場所を一日も早く着工することが、住民の安全に繋がります。調査にかかる時間の大幅な短縮は、それだけ復興への近道になります。

    「REPORT&SHARE」の詳細はこちら
      ↓
    https://report-and-share.realglobe.jp/
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